事例紹介
グローバル・データガバナンス・プログラムの全社展開
クライアントの悩み
課題
多国籍の飲料メーカーは、各所でばらばらに行われていたローカル報告から、全社で一貫したデータ運用へ移行しようとしていました。日本拠点では、部門ごとにデータがサイロ化し、重複するデータソースや食い違う定義が併存していたため、事業をエンドツーエンドで信頼性高く把握することが困難でした。ポリシーは場当たり的で、アクセス権管理にもばらつきがあり、主要データ領域に明確なオーナーが存在しませんでした。
組織面の課題に加えて基盤も未整備でした。ローカルのMDMはなく、システムとデータの全体マップ(カートグラフィ)も未文書化で、ガバナンス実務に関する認知もチーム横断で限定的。現行のレポーティングを安定させつつ、将来の分析やAI活用に備えるため、迅速にプログラムを立ち上げる必要がありました。
解決の試み
アルテラの解決策
私たちは、スケール可能なデータガバナンス・プログラムを段階的に設計・実装しました。
- 経営層/各部門ワークショップを実施し、データのライフサイクル(取得→保守→活用→保管)全体での課題を可視化・優先順位付け。
- データランドスケープをマッピング(データ源・システム・フロー)し、ドメイン/ファミリー/KPI/主要ユースケースの共通タクソノミーを策定。
- スポンサー、データオーナー、データスチュワード等の役割と責任を定義し、クロスファンクショナルな「データガバナンス評議会(Data Governance Council)」を発足。意思決定の責任と運営リズムを確立。
- コア資産を整備:データ辞書/データカタログ、分類基準、業務ルール、統合・集約ガイドラインを提供。さらに、予防的なデータ品質監査と実務的なドキュメントハブを構築。
- 定期コミュニケーション、テンプレート群、優先度付きロードマップを導入し、単発プロジェクトではなく「継続運用される能力」としてガバナンスを定着。
プロジェクトの成果
得られた効果
- 信頼できる分析を阻害していた全社的な4つの構造課題を特定:①データの重複、②データモデルの全体像不在、③オーナーシップの不明確さ、④業務プロセスの未理解・未文書化。
- 各部門でガバナンスを展開・維持できる方法論/ツール/テンプレートを提供し、点在していた取り組みを一貫したプログラムへと変換。
- 评議会とスチュワードシップを軸に、事業主導の持続可能な運営モデルを確立。データ指向の企業文化を形成し、AIを含む次世代の取り組みに迅速に備えられる体制を実現。
