事例紹介
データパイプラインの自動化と ビジネスインテリジェンス(BI)アーキテクチャの構築
クライアントの悩み
課題
ワイン・蒸留酒においては世界トップクラスのシェアを獲得しているある販売会社は、データ取得からビジネス分析に至るまでのデータ管理プロセスにおける処理のほとんどを同社営業担当者による手作業で進めています。
そのため、生産性が著しく低いばかりか、データの変換操作エラーや不整合、詳細な情報に欠けるなどの問題が生じ、事業活動の全容を把握しきれないという課題に直面していました。
解決の試み
アルテラの解決策
この課題に対処するため、アルテラコンサルティングは同社と連携し、以下一連の解決策を講じました。
- 15種類を超える各種POSシステムからのデータ取得プロセスや、Excelのマクロを使った変換プロセスなど、クライアントが運用している種々のデータ管理のプロセスを監査
- POS機能を活用したデータ取得プロセスの自動化や、コードによるデータ変換の導入といった改善を提案
- 企業の戦略や要件、目的に主眼を置いたいわゆる「ビジネス主導型」のデータベースアーキテクチャ(データスキーマ)を設計。店舗別や日別といった詳細な情報を記録しながらも、構造を簡略化
- 改善案を基に、RPAツール(selenium, UIPath)を活用して4通りのPoC(概念実証)を実施し、Azure Datalake、Databricks Guardian、Snowflakeと統合
- リテーラー全15社で展開するこれらのソリューション導入をサポート
- 新たなアーキテクチャ管理をクライアント自身でできるよう、クライアントの各国・地域担当チームと直接連携して適切な知識を確実に引き継ぎ
- powerBIを活用して9種類のビジネスインテリジェンス(BI)ダッシュボードを構築。さらに、snowflakeと完全統合
プロジェクトの成果
得られた効果
先に挙げた解決策により、クライアントは次の効果を得ることができました。
- 営業担当チームが月に数日かけていたデータ処理工数を数時間にまで削減
- 新たなアーキテクチャの導入により、以前はひとまとめで可視化不足になっていたデータから製品別/日別/場所別というより詳細な営業情報を取得可能に
- エラー件数が顕著に低減され、その結果、データ整備の必要頻度が低下
- データへのアクセス効率が向上
- POSの変更やアップグレードに対応でき、将来にわたって長く利用できるソリューションが実現